千葉大学大学院看護学研究院教授、附属看護実践・教育・研究共創センター長
和住淑子さん
近代看護の祖といわれるナイチンゲールは、1859年、病気とは「癒やそうとする自然の努力の現れ」である、という画期的な見方を発表しました。
大谷ゆみこさんの『未来食』を読んだとき、すべての人の中に共通して働いている「生命力」とそれを楽しみながら拡大する技とレシピが誰でもわかるように明快に書かれており、ナイチンゲールの言っていることとのあまりの一致に衝撃を受けました。
現代では、多くの人々が「外から何かを補う」という発想で自身の健康を維持しようとして、彷徨っています。
自らの中に働いている生命力に対するゆるぎない信頼を呼びおこさせ、その発揮を通して誰もが自分らしく人生を楽しむことができると教えてくれる未来食は、今、誰もが身につけるべき最も基本的な生活技術だと思います。